1.足場工事
足場工事は、
丁寧な仕事をするためには
とても重要な工程です。
シートは、近隣への配慮をする上で欠かせません。
2.下地処理工事
2-1.高圧洗浄
何年もの間風雨にさらされていた外壁は
非常に汚れています。
しっかりと洗浄しないで塗料を塗っても、
塗料と壁の密着度が弱まるために、
剥がれてきたり、浮いてきたりしてしまいます。
高圧洗浄作業で、
念入りに洗うことがとても大切です。
2-2.下地処理
壁に入った亀裂やひびは、
水の侵入経路になってしまいますからしっかりと処理します。
この処理を省いて、直接塗料を塗ってしまうと、
数年後に同じ場所から必ず亀裂が入ります。
2-3.窓周り処理
目地処理と同じように、
窓周りの亀裂も補修する必要があります。
ほんのわずかなすきまでも、水は浸入してきます。
毛細管現象によって、
窓枠周辺から侵入した水が、
壁の中を伝うことも十分考えられますので、
この工程も決して省くことはできません。
3.塗装工事
3-1.下塗り(シーラー)工事
しっかりと外壁を洗浄して、
ヒビ割れや亀裂の補修を完全にした後に、
シーラーという下地処理剤を塗ります。
このシーラーは、
壁と塗料の接着剤みたいな役割を持ちます。
3-2.中塗り、上塗り
シーラーが完全に乾ききったら、
次に中塗り工程になります。
中塗りも上塗りも同じ塗料を塗ります。
中塗りのポイントは、完全に乾ききらせることです。
中塗りが半乾きの状態で、
上塗りをかけると、強度が半減してしまいます。
完全に中塗りが乾ききってから、
いよいよ最後の上塗り工程に入ります。
上塗りが終わったら、細部のチェックをして、
足場の撤去、完成引き渡しとなります。
3-3.タッチアップ
タッチアップとは、局部的な補修塗りのこと。
工事の最終段階で、塗り漏れのチェックを行い、補修することです。
足場があって塗れない部分や、サッシのための養生があって塗れなかった部分を、最後に塗ることです。
おまけの知識!
何よりも大切だから下地処理をもっと詳しく!
実は、表面に見えない下地処理こそ塗装工事の中で一番重要なことです。
この下地処理を怠ると、
せっかく仕上げ塗りにグレードの高いものを使っても、
すぐに剥がれたり色あせが起こってしまいます。
それでは、下地処理では一体どんなことをしていくのかご説明いたしましょう。
一番大切な高圧洗浄
永い年月が経過しますと、汚れ・埃・カビ・藻などが発生いたします。
簡単に言うと埃落としなのですが、
かなりの高圧で洗い流さないと意味がありません。
この水洗いによって汚れなどを落とし、
現状の壁面と仕上げ塗装材との付着強度を高めることができます
基本的な下地処理は水洗いとひび割れの処理になります。
その後の工程は、外壁材や外壁仕上げ材によって違ってきます。
次にそれぞれの外壁仕上げ材における下地処理をについてご説明いたします。
砂壁状の仕上げ材の下地処理(モルタル・サイディングボード共)
砂壁状というのは、リシン・スタッコなどがありますが、
これらはいずれも、
はっ水性(水をはじく力)がなく、
どうしても吸い込みがあるため、
吸い込みの防止をする必要があります。
これを防止するのがアンダーフィラーといわれる下地調整材です。
吸い込みのない仕上げ材の下地処理
(吹付タイル・サイディングボード塗装品)
工場で塗装されたサイディングボードや吹付タイルなど、
比較的吸い込みのない下地に関しては、
基本的に直接仕上げ材を塗装しても問題はありません。
しかし、表面がザラザラしていたり、
チョーキング(白化現象)が著しい下地についてはシーラーといわれる
白色系(透明もある)の下地調整材(液体)を塗ります。
吸い込みのない仕上げ材の下地処理(金属サイディング・鉄板)
まず、ケレンといわれる目あらしをします。
これは紙ヤスリなどで表面をこすることです。
なぜケレンが必要かというと、
金属系の壁はいわゆる鏡面(鏡のように表面がツルツル)であるため、
付着強度に欠けます。
そこでケレンすることによって表面に軽く傷を付け、
傷の中に塗料をくい込ませるのです。
また、表面に錆びが発生している場合は、
当然錆止め処理が必要です。錆止め塗料にもいろいろありますが、
エポキシ系錆止めをお薦めします。
これは内部に浸透する錆止めで、
表面の錆びだけでなく、内部の腐食を防いでくれます。
その他いろいろな下地がありますが、
基本的にはシーラーやアンダーフィラーなどの下地処理材で
付着強度を高める必要があります。
また、木壁などはケレンの上、吸い込みが激しいため下塗りが必要です。