塗料ってどれも同じじゃないの?
塗料には実にさまざまな種類があり、
それぞれに違った特徴・性能があります。
価格の差もあります。
耐久年数の差もあり、
決してどれも同じというわけではありません。
思い描くイメージ通りの仕上がりにするためにも、
その家その家に合った塗料選びが必要なのです。
塗料にはどんな種類があるの?
塗料に使われる原料には樹脂、溶剤、顔料などがあります。
特に樹脂は外壁の表面に膜を作るための重要な主成分です。
この樹脂の膜の強さと耐久性が値段の差です。
塗料の耐久性は樹脂の系統によって左右され
大まかには
アクリル、
ウレタン、
シリコン、
フッ素の4種類に分けられます。
また、新しい塗料として光触媒塗料というものもあり、
従来の塗料には無い様々な機能を持っています。
しかし、新しい商品のため、
まだその性能の実証が確立されていないので除外します。
種類によって何がどう違うの?
塗料は基本的に上で挙げた
アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素の
4種類に分けられ、効果が異なります。
価格、耐久年数のほかにも
防水性、
防カビ性、
防汚性、
遮熱性、
断熱性などの違いがあります。
一番安い塗料は18ℓ缶1缶で5,000円以下、
高価な塗料では10万円を超えるものまであります。
一概に高い塗料がベストというわけではなく、
塗装現場に合わせた塗料を選ぶことが必要です。
ただし、高くなるにつれて耐用年数に差が出てきます。
我が家にぴったりな塗料はどれ?
一般的にアクリルで7年、
ウレタンで10年、
シリコンで15年が塗料のおよその寿命となります。
フッ素塗料はシリコン以上に高寿命ですが、
マンションやビル用とされる場合がほとんどです。
ですから、
出来るだけ長くもたせたいならシリコンになりますし、
7年程度で塗り替えるのならアクリルで十分ということになります。
塗装工事をするにあたっては、やはり10年以上はもたせたいということで、
主流はシリコンとなっています。
費用的に考えると仕上げの塗料代金そのものでは、
アクリルとウレタンで1.5倍以上
アクリルとシリコンでは2倍近く違います。
しかし、塗装工事を実際に行う場合には、
足場や下地処理が必要であり、
そういった費用はアクリルであろうとシリコンであろうと同じです。
そのため、塗料の種類を変えても、
塗り替えにかかる総費用には15から20%しか差が出ません。
それに長い目で見ると“保ち”が歴然と違いますから、
長寿命な塗料ほど
期間あたりの費用を抑えることになります。
そういった意味でも、
最低ウレタン以上をお勧めします。
弾性(ゴム)塗料もお勧めです
上記の4つの塗料のほかに、最近人気のあるのが
弾性塗料というものがあります。
弾性塗料は塗膜がゴム質になるため、
若干の収縮性を塗料自体が持っています。
モルタル壁やサイディングの継ぎ目などは、
どれだけ下地処理を念入りにやっても亀裂が入る恐れがあります。
しかし、この弾性塗料は弾力があるので、
ひび割れが起きにくいのです。
弾性塗料も、アクリル系、ウレタン系、シリコン系とあります。
非常にややこしいと思いますが、
一言でいえば、シリコン系の弾性塗料を塗っておけば
ひび割れの恐れもほとんどなく、
15年は持つので一番のお勧めです。
しかし、残念ながら高価な塗料であることは否めません。